中国は規制改革により臨床試験のレビューと承認プロセスを向上させる

中国は規制改革により臨床試験のレビューと承認プロセスを向上させる
by Clarivate Analytics Japan
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中国は規制改革により臨床試験のレビューと承認プロセスを向上させる

 

RUNTAO ZHOU, MANAGING EDITOR, REGULATORY INTELLIGENCE

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イノベーションを促進し、新薬へのアクセスを加速し、患者のニーズを満たすために、臨床試験用の新医薬品(IND)の最新の審査プロセスが中国で施行されてから1年以上が経過しました。この変化は、5月に北京で開催されたDIA 2019 China Meetingと6月にサンディエゴで開催されたDIA 2019の両方で議論を呼びました。

 

新しいIND審査プロセス

薬物臨床試験の審査および承認に関する関連事項は、以下のように定めらました。

  • 中国における医薬品の臨床試験申請時:申請受理および審査費用支払いから60日以内に国家医療製品局の薬物評価センター(CDE)から拒否または照会意見を受け取っていない場合、申請者は提出したプロトコルに従って臨床試験を実施できます。
  • 申請者は申請をPFDA(地方省のFDA)に提出する必要がなくなり、プロセスがより簡単になりました。IND申請を実行するために必要なのは、1) pre-INDミーティング、2) CDEへの書類提出、3) CDEの審査と承認の3つのステップだけとなりました。
  • 新しいIND審査プロセスは、中国における正式な承認システムが検査/承認システムから、暗黙的許可へ変更されたことを示しています。臨床試験申請の規制当局承認までの期間は、265日から65日に短縮されると予想されています。
  • 清華大学の臨床研究機関医学部長のXiaoyuan Chenは、サンディエゴでのプレゼンテーションで新しいシステムについてコメントしました。Chen氏は、2019年6月21日現在、744件の臨床試験申請が、平均審査期間 40営業日の新しいプロセスで承認されていること、新しいIND審査プロセスは中国の正式な承認システムが検査/承認システムから暗黙的許可に変更されたこと、臨床試験申請の規制当局承認の承認期間が265日から65日へ短縮されると予想されることについて述べました。

 

海外の臨床データの受け入れ

2018年7月、National Medical Products Administration(NMPA, 国家薬品監督管理局)は、「海外臨床試験データの受け入れに関する技術ガイドライン」を発行しました(Cortellis Regulatory Intelligence、IDRAC 267620を参照)。

DIA China Meetingで強調されたように、NDAをサポートするために海外のデータを受け入れる利点は次のとおりです。

  • 反復試験の回避
  • 医薬品登録効率の向上と市場独占権の延長
  • 患者がより早く革新的な治療を受けられる

海外の臨床試験データは、臨床データの質、適応の有効性と安全性、および人種的感受性に従って評価されます。評価結果は3つのカテゴリに分けられます:完全承認、部分的承認および否認。

2018年5月末にNMPAが発行した「医薬品登録のレビューと承認の最適化」によると、現在、有効な治療薬やオーファンドラッグが存在しない、生命にかかわる重篤な疾患を予防および治療するための外国市場向け医薬品については、人種差がない場合、輸入医薬品登録申請者は海外の臨床データを用いてNDA申請できます(Cortellis Regulatory Intelligence、IDRAC276253を参照)。

しかしながら、NDAをサポートする海外のデータを受け入れるには、人種の違いと、その違いが薬の安全性と有効性に与える影響を明確にする必要があります。

Zai Lab Ltd.のpharmacist of clinical & regulatoryであるMary Sunは、DIA Chinaでのプレゼンテーションにおいて世界の医薬品開発者にいくつかのアドバイスを行い、グローバルで並行して行う臨床開発戦略を奨励し、規制当局との早期のコミュニケーションを促しました:

  • レガシー製品(中国以外で既に承認されている製品)の場合、中国での新薬申請(NDA)提出前に、スポンサーは利用可能なデータを調べ、それが中国の患者にどのように関連するかを理解し、ブリッジング試験の必要性など次のステップに関するアドバイスをCDEに求めるべきである
  • INDの場合、スポンサーは可能な限り早期に中国の開発戦略を検討し、可能な場合は中国の開発プログラムをグローバルな開発プログラムに統合する必要があること。また、スポンサーはCDEのpre-INDおよびマイルストーン会議を活用してアドバイスを求め、中国の開発戦略について合意に達するべきである

 

遺伝資源の利用に関する国際協力

中国で医薬品あるいは医療機器の認可を受けるために、臨床試験における国際協力の下で中国のヒト遺伝資源を使用している臨床機関およびヒト遺伝資源材料の輸出を伴わない機関は、審査および承認を必要としません。

ただし、パートナーは、臨床試験を実施する前に、記録のために国務院の科学技術管理部へ、使用するヒト遺伝資源の種類、量、および用途を提出するものとします。国務院の科学技術管理部と、中央政府直下の州、自治区、市町村の人民政府の科学技術管理部は、提出事項の監督を強化するものとします。(Cortellis Regulatory Intelligence、IDRAC296678を参照)。

 

編集者注:Cortellis Regulatory Intelligenceのトラック番号(IDRAC)で示されているこの記事で強調されている中国の規制文書はすべて、Cortellis Regulatory Intelligenceで収集、キュレーション、翻訳されています。

 

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