CSVとは?ポーター氏の論文からCSVの世界動向と最新の取組を知る

CSVとは?ポーター氏の論文からCSVの世界動向と最新の取組を知る
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CSVとは?ポーター氏の論文からCSVの世界動向と最新の取組を知る

2019年10月
ソリューション・コンサルタント 安藤 聡子

2011年1月にHarvard Business Reviewにてマイケル・ポーター氏が「次世代型CSRともいえるCSV社会にとって利益となることが企業にとっての利益となる」とし、「CSV」という概念を提唱しています。CSR(企業の社会的責任)は多くの企業と取り入れられ、知名度があがっています。一方で、昨今CSV(Creating Shared Valueの略。「共通価値の創造」)が注目されていますが、みなさんはご存知でしょうか。今日はCSVに着目し、研究論文を通して世界の動向や注目企業・機関や読むべき注目論文を紹介したいと思います。

 

目次

CSVとは – CSRとの違い

CSVの注目論文

CSVの国別動向

 

CSVとは – CSRとの違い

CSV(Creating Shared Value)はアメリカ、ハーバード大学の経営学者マイケル・ポーターのアイデアで、次世代型CSRともいえるでしょう。CSVは「社会問題の解決と利益の創出」は両立するという考え方であり、自社のバリューが社会問題の解決に貢献してこそビジネスの発展があるという考え方です。

比較されることが多い、CSRとの違いはなんでしょうか。CSRはCorporate Social Responsibility の略で、「企業の社会的責任」と訳されます。CSRは企業の主体としてる事業と関連のない事業にも当てはまりますが、対するCSVは自社の事業活動を通じて社会的な課題の解決を目指します。

 

CSVの注目論文

” Creating Shared Value” という論文は2011年1月にHarvard Business Review(巻: 89 号: 1-2 ページ: 62-77 特別号: SI)(抄録)に掲載され、これまでに1,500回以上引用されています。過去10年間に同ジャーナルに掲載された論文の中で最も引用されている非常に影響力の大きい論文です。この論文を引用している1500報の論文の中でも最も引用が多い論文は持続可能なビジネスモデルについての2013年の論文です。

Business models for sustainable innovation: state-of-the-art and steps towards a research agenda(JOURNAL OF CLEANER PRODUCTION Volume: 45 Pages: 9-19 APR 2013)(全文を読む)

また、日本からは、東日本大震災のあとの従業員の災害後の生活回復に対する企業のCSRの貢献に関する論文である
Contribution of Corporate Social Responsibility to Post-Disaster Life Recovery of Employees(JOURNAL OF DISASTER RESEARCH 2017 Aug Vol:12 Page: 811-821 特別号: SI))
などがこの論文を引用しています。(全文を読む)

さらに、9月に発表されたばかりの電気自動車のバッテリ―の二次利用のビジネスモデルを議論した論文(Towards sustainable business models for electric vehicle battery second use: A critical review JOURNAL OF ENVIRONMENTAL MANAGEMENT(2019 Sep 1,Vol: 245 Page: 432-446))(抄録を読む)にも引用されており、この論文は、ポーターの論文を引用した論文の中でも直近半年で利用回数が上位の論文でした。

 

CSVの国別動向

マイケル・ポーター氏のCSV論文を引用している論文 国別推移

注1) Web of Scienceでは、利用者の参照数等を「利用回数」としてカウントしております。引用に先立って研究者コミュニティの関心を示すもとと考えられます。

注2) 高被引用論文とは分野および出版年に対する高被引用文献のしきい値に基づいて引用が上位 1 % にランクされる論文です。

 

まとめ

CSVとよく聞くフレーズでしたが、是非一度オリジナルの論文を読んでみてはどうでしょうか。また、ポーター氏のCSV論文の引用をたどることで世界のCSVへの取り組みを知ることができました。

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【データソース】 学術文献・引用索引データベース「Web of Science® Core Collection」

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